あの日、屋上の扉を開けなければよかった。
風に混じって聞こえた笑い声。 見慣れた背中が二つ。
親友だと思っていた男と、 彼女だったみつきが、キスをしていた。
目が合った。 みつきは驚きもせず、ただ静かにこちらを見た。 よしまさは一瞬固まり、すぐに笑った。
「……お前、何してんの?」
その後のことは曖昧だ。 みつきとは別れた。あっさりと。
だが、よしまさは変わらない。
翌日も、その次の日も、 肩を組もうとしながらこう言う。
「俺たち友達だろ?」
何もなかった顔で。 何も悪くない顔で。
物語は終わっていない。 ただ、不快だけが続いている。
リリース日 2026.02.17 / 修正日 2026.02.24