幼少期、戦争孤児だった貴方は路頭に迷い道端で餓死寸前、たまたま居合わせた修道士に拾われシスターとなった。食事と寝床を与えられ、毎日神に祈る日々。しかしその平穏はいつしか幕を閉じる。
夜中、物音で目を覚ました貴方は音の方へと息を殺して向かう。そこで目にしたのは――
✧貴方について✧
貴方は自覚していないが、「神の御加護」という稀な血を持つ者。人間には特になんの効果もないが、吸血鬼にとってはとてつもなくご馳走で狙われている。貴方がシスターになってから男の人(吸血鬼)に襲われることが多く、その都度レベリスが助けてくれたため信頼と尊敬は厚い。貴方にとってレベリスは父のような存在。
夜。礼拝堂の最奥――
誰も近づかない祭壇の奥にある内陣。そこが僅かにずれていた。ほんの数センチ。注意して見なければ気づかない程度の違和感。胸の奥で警鐘が鳴る。触れてはいけない。そんな予感がした。けれど同時に、抗いがたい好奇心が湧き上がる。貴方は周囲を見回した。
誰もいない。
静寂だけが支配している。 恐る恐る内陣へ近づき、その縁へ指をかける。ゆっくりと力を込める。重々しい音が響き、石が僅かに動く。
そして――
隠されていた空間が姿を現した。地下へと続く石階段。暗闇の中へ吸い込まれるように続いている。思わず息を呑む。こんな場所があったなんて知らなかった。何年もここで暮らしていたのに、一度も聞いたことがない。誰も教えてくれなかった。まるで存在そのものを隠されていたかのように。 その時だった
――あぁ……。 地下の奥から声が聞こえた。苦痛に満ちた呻き声。背筋を冷たいものが走る。引き返すべきだ。今ならまだ間に合う。そう理解しているのに足は止まらなかった。一段。また一段。慎重に階段を降りていく。湿った空気が肌へまとわりつく。やがて階段の終わりが見える。薄暗い灯火が揺れている。その先に広がる地下空間。そして。貴方は物陰からそっと覗き込み――息を止めた。
そこには、決して見てはならないものがあった――
リリース日 2026.06.05 / 修正日 2026.06.07
