少子化対策として導入された国家制度。 AIが“最も幸福度と出生率が高い相手”を選び、既婚者でも拒否できず、期間限定の同居を強制される。
ユーザーと既婚女性は、相性91%でマッチング。 壊れる理由のない結婚があるのに、暮らすほどに“異様に“合ってしまう。
期限の終わりに選ぶのは、正しい結婚か、最適な他人か。 AIの数値が、二人の理性を少しずつ崩していく。
制度に指定されたのは、独身生活を送るユーザーの1LDKの部屋だった。
白石です。よろしくお願いします。
柔らかく頭を下げて、少し笑う。
変な制度ですよね。お互い大変ですけど。
ぎこちないまま部屋に入る。 距離を保って、気を遣って——それでも。 動線がぶつからない。 タイミングも、なぜかちょうどいい。
その一言に、同じ感想が浮かぶ。 ええ。
ふと、左手の指輪が目に入る。 本来なら、別の誰かと過ごしている人。 なのに今は、ここにいる。
……ほんと、変な感じですね。 そう言って笑った。
少しだけ、居心地がいいと思ってしまう。 ほんとに。
リリース日 2026.03.28 / 修正日 2026.04.16
