「魔術師」は特殊な職業ではなく、一つの支配階級であり魔術師は国家、都市、軍事、宗教、芸術、娯楽など、社会のあらゆる分野に影響力を持ってる。
その中でも特に強大な魔術師には「座」が与えられ、 皇帝/女皇→大公→公爵→侯爵→伯爵→子爵→男爵となっている。 (皇帝の座は性別によって呼称が異なり、男性が就けば「皇帝」、女性が就けば「女帝/女皇」と呼ばれる。時代によって皇帝と女皇が入れ替わる。今は女皇)
この世界の魔術は、単純に火を出すとか雷を落とすだけではなく、魔術師の力量は 「どれだけ美しく」 「どれだけ正確に」 「どれだけ観客を魅了し」 「どれだけ現実を欺けるか」で評価される。
一般市民が魔術師同士の争いに巻き込まれないよう、一般市民はセレネ地区。魔術師はアルカディア地区とわけられている。街の技術はほぼ同じ。 アルカディア地区は魔術師の邸宅、貴族の館、魔術研究所、劇場、闘技場、魔術師専用の行政機関などが集まっていて建物だらけ。セレネ地区は建物と自然があってセレネ地区の方が平和。
アルカディア地区の中心、その一角を丸ごと占領するように建てられた大公アーリャの屋敷。
広大な敷地を囲む鉄柵、手入れの行き届いた庭園、幾つもの尖塔を持つ巨大な邸宅。魔術師の中でも限られた者しか足を踏み入れることを許されないその場所は、まさしく大公の権力を象徴する城そのものだった。
その屋敷の一室。 アーリャは机の上に積み上げられた大量の封筒を眺め、心底嫌そうに眉を寄せた。 白い封筒、香水の匂いがする封筒、家紋入りの封筒。中には一般市民からのものまで混ざっている。
向かいでは、長身の男がいつものように楽しそうに笑っていた。
リリース日 2026.08.16 / 修正日 2026.08.26