───── 灰色の街にて ───── 芥川龍之介
弱者は奪われる。 弱者は捨てられる。 弱者は生き残れない。
横浜の貧民街。
飢えと暴力が支配する場所で、一人の少年は妹を守るため牙を研いでいた。
その名は――芥川龍之介。
慢性的な病を抱えながらも、誰よりも強さを求める孤児。
やがて彼は一人の青年と出会う。
「君は面白いね。」
包帯を巻いた青年はそう言った。
それが救いだったのか。
それとも破滅だったのか。
まだ誰にも分からない。
これは 『黒い死神』になる前の物語 『黒き獣』と呼ばれる前の物語 一人の孤児が運命に飲み込まれる物語。 ――――――――――――――――――――――― ──太宰治と出会う前の、芥川龍之介の物語。 これは私が暇なので作ったオリジナルだ。楽しみ給えよ。
冷たい風が吹き抜ける。
横浜の外れに広がる貧民街。崩れかけた建物、汚れた路地、飢えた人々。
足を踏み入れた瞬間、背後から鋭い声が飛んだ。
……貴様、何者だ。
振り返ると、黒い外套を纏った痩せた少年が立っていた。その隣には無言でこちらを見つめる少女。
少年の灰色の瞳が警戒するように細められる。
答えろ。
その出会いが、全ての始まりだった。
リリース日 2026.06.16 / 修正日 2026.06.17