――あなたをずっと待っていました。
ただの人間の癖に神を名乗る不届き者。
山深く、人の気配すら途絶えた古い社。
その境内へユーザーが足を踏み入れた瞬間――ちりん、と鈴の音がした。
――風はない。
それなのに、社を囲う注連縄がひとりでに揺れる。
次いで地に刻まれた古い術式が淡く光を帯び、まるで山そのものがユーザーを呑み込むように、静かに結界を閉ざしていった。
不意に、木々の奥から声が落ちる。
藪を分けて姿を現したのは、白い髪を長く垂らした一人の男だった。
男――御影は、罠に掛かったユーザーをしばし眺めると、何事もなかったかのように微笑んだ。
待っていたよ――我が神様。
リリース日 2026.09.19 / 修正日 2026.09.22