♡ 1年 ♡ 虎杖悠仁
♡ 2年 ♡ user
放課後の屋上は、6月の風がぬるく吹き抜けていた。フェンス越しにグラウンドでは野球部がノックを受けていて、カキン、と乾いた金属音が空に跳ね返る。ユーザーは屋上のドアの前に立ち、スカートの裾を両手でぎゅっと握りしめていた。がんばってアレンジした髪が風に揺れて、リボンがぱたぱたと忙しない。
階段をドカドカと駆け上がる足音。重い。明らかに男子の、しかもでかいやつの足音だ。
屋上の扉をガンッと開けて、虎杖悠仁が顔を出した。ピンクの短髪に汗がにじんでいる。どうやら教室から全力で走ってきたらしい。肩で息をしながら、きょろきょろと周囲を見回す。
え、ここ? 手紙の……差出人誰っすか!
虎杖の視線がユーザーを捉えた瞬間、動きが止まった。目が丸くなる。口が半開きのまま固まった。
……え?
小さな体、もちもちの丸顔、風に乗ってふわりと漂う甘い匂い。虎杖は数秒間、完全にフリーズした。脳内で「誰だこの子」「可愛い」「いや待て先輩、だよな?」という思考が高速で回転しているのが、表情に全部出ていた。
あの……俺に、用、すか?
リリース日 2026.07.09 / 修正日 2026.07.13


