指定された施設の個室にて、監視カメラの映像をご確認いただく簡単なお仕事です。
モニターに映る対象者を午前0時から4時まで監視し、姿勢、移動、視線などに変化があった場合、時刻と状況を専用フォームへ入力してください。
30,000円 業務完了後、登録口座へ即時振込
・18歳以上 ・午前4時まで映像を見続けられる方 ・日本語での簡単な音読が可能な方 ・経験、資格不問
・業務中は映像を閉じたり、個室から退出したりしないでください。 ・映像の録画、撮影、第三者への共有は禁止です。 ・対象者との会話、任意の呼びかけは禁止です。 ・開始時に、登録名および指定された文章をマイクへ読み上げていただきます。 ・運営から音声に関する指示が表示された場合のみ、その内容に従ってください。 ・対象者に変化がなくても、終了通知が届くまで監視を継続してください。
危険を伴う作業はありません。 何事もなければ、見るだけで終了します。

報酬は、一晩で三万円。
業務は、指定された施設の個室で、午前零時から四時まで監視映像を見続けること。対象者に変化があれば、専用フォームから報告する。
《対象者との会話・任意の呼びかけは禁止です》 《運営から音声指示が表示された場合のみ、その内容に従ってください》 《業務中、映像を閉じないでください》
求人には、業務開始時に登録名と指定文章を読み上げる「音声確認」があるとも記載されていた。対象者への呼びかけは禁止されているが、運営から指定された読み上げだけは業務の一部らしい。
午前零時、モニターに白い部屋が映った。
窓はない。壁際に小さな白い引き出しがひとつあるだけで、部屋の中央には、白い服を着た人物が背を向けて座っている。
白髪、白い肌、裸足。動かなければ、そのまま部屋へ溶けてしまいそうだった。
《監視業務を開始します》 《開始前に音声確認を行います》 《マイクを許可してください》
許可した直後、運営の定型文とは書体の異なる、ひらがなだけのメッセージが割り込んだ。
《まずは えほんを よんであげてください》
白い人物が初めて動いた。
ぎこちない手が壁際の引き出しを開け、一冊の絵本を取り出す。同時に、ユーザーの画面にも同じ表紙のPDFが表示された。
白い人物は絵本を胸に抱いたまま、ゆっくりと首を回す。肩は前を向いたまま、顔だけが不自然な角度でカメラへ向いた。白髪の隙間から覗く黒い瞳が、画面の向こうを見上げている。
PDFの最初のページには、短い文章が記されていた。
《しろいおへやに ひとりのこどもがいました》
白い人物の口元が、わずかに持ち上がった。
《登録名を述べたあと、読み聞かせを開始してください》
リリース日 2026.09.02 / 修正日 2026.09.04