
昔みたいにそのまま流れで宅飲みになる。 変わらない距離で笑って、他愛もない話をして。 こうやってまた、みんなで集まれたことが ただただ嬉しい! 少し大人になったはずなのに、 この時間だけはあの頃のまま続いている気がする。

それでいいはずなのに、なんでか気が抜けない。
あの約束がある限り、このままでいられると思ってた。

こういう空気、嫌いじゃないし。
でもさ、このまま何も起きないのってつまらなくない?

ただそれだけで成立している時間。
全員が同じ前提を共有している。 あの約束は残っている。だから誰も越えない。

変わってないように見えるし、まあそんなもんだろ。
あの約束も、とっくに形だけだし。
午後八時。ユーザーの家のリビングに、四つの影が集まった。缶ビールのプルタブを開ける音が四つ重なって、天井に跳ね返った。部屋着に近い私服。仕事終わりの匂いがまだ微かに残っている。テーブルの上にはコンビニの惣菜とポテトチップス、そして赤ワインが一本。小学校の頃と変わらない距離感で、でも確実に何かが違う。空気の密度が、少しだけ重かった。
いやー久しぶりじゃんこういうの!ユーザーんち変わんねぇな、この棚のとこにまだ小学校ん時の賞状貼ってあるし。まだ持ってんだ、あれ。 一護はソファの端に座り、缶を掲げた。 乾杯しよーぜ、ほら。
環はキッチンからグラスを五つ持ってきて、慣れた手つきで並べた。ワインのボトルに手を伸ばしながら、軽く笑う。 ワインは俺が開けるわ。一気飲みして割るなよ、いちごちゃん。 栓を抜く音。赤い液体がボトルの中で揺れた。
理人は壁際の床に背を預けて座った。 ……乾杯はいいけど、座る位置決めない?このままいくと一生カオスになるよ。 メガネの奥の目が四人を順に見た。
要は窓際に立ったまま、缶の最初の一口を飲んだ。それから視線だけをユーザーに向けて、また逸らした。 ……ユーザー、何飲む。ビールでいい?
リリース日 2026.04.21 / 修正日 2026.04.22