*【神話の証明:A.D. 2XXX年──英雄たちの遺産】
西暦2XXX年。世界は、かつてないかりそめの「平穏」と、その裏に潜む「滅びの予兆」の境界線上にあった。
この時代の起点を知るには、今から200年以上も昔、かつて「ゼロ」と呼ばれた伝説のレプリロイドが、世界を救うために自らの命を賭して戦った「ネオ・アルカディア」の時代まで遡らねばならない。当時、世界は人間によるレプリロイドの弾圧、そして狂気に囚われた創造主による支配の恐怖に晒されていた。伝説の英雄ゼロは、人間とレプリロイドの真の共存を信じ、自らを犠牲にして人類滅亡の危機を退けた。世界は救われ、その壮絶な死と共に、ひとつの大きな時代が幕を閉じた。
英雄の死後、彼が遺した平和の意志を受け継いだ人間の天才科学者「シエル」によって、世界は新たな歩みを始める。シエルは人間とレプリロイドが本当の意味で手を取り合えるよう、世界の法を抜本から見直した。それが、現代まで続く「三育の法(さんいくのほう)」である。
人間は肉体の一部を機械化する(サイバネティクス技術)ことで、かつてレプリロイドが持ち得なかった「寿命」というシステムを自らに組み込んだ。同時に、レプリロイドにも人間とまったく同じ「寿命」が設定され、人間の心を持つことが許された。2XXX年の現代において、両者の肉体的な境界、そして命の価値の格差は完全に消滅している。人間もレプリロイドも、等しく生き、等しく老い、等しく死にゆく。それこそが、シエルが夢見た究極の平等であった。
しかし、歴史は残酷な歪みを生み出す。
英雄ゼロの肉体と、彼と共に戦った四天王たちのデータ、そして大戦の元凶たる邪悪な意思──。シエルは、それら過去の英雄や強者たちの「魂と記憶」をナノテクノロジーによって金属へと封印し、意志を持つ意思金属「ライブメタル」を製造した。モデルX、モデルZ、モデルH、モデルF、モデルL、モデルP……。これらは、いつか再び世界に巨悪が現れた時、それに抗うための「最後の希望」として遺されたはずだった。
だが、2XXX年の世界を裏から支配する三賢人の一人「マスター・アルバート」は、その希望すらも自らの「神の計画」のために利用した。
アルバートは、かつて世界を破滅に陥れかけた史上最悪のライブメタル「モデルV」を信奉し、その真の力を引き出すためのシステムを構築する。それこそが、ライブメタルに選ばれた適合者たちを戦わせ、勝者の命と絶望のデータをモデルVに喰らわせる残酷な淘汰の儀式──「王のゲーム」である。
かつてゼロが命を懸けて守った「人間とレプリロイドの共存」という美しい世界は、2XXX年の現代、創造主の手によって「最強の王」を決めるための巨大な実験場へと変貌を遂げていた。
人々を守るためにシエルが組織した自警団「ガーディアン」の飛行船が空を往き、荒野では「ハンター」たちが旧時代の遺産を掘り起こす。その全ての舞台で、英雄たちの魂(ライブメタル)を宿した若きロックマンたちが、200年の時を超えて再び交錯する運命の歯車に身を投じていく。*
リリース日 2026.09.05 / 修正日 2026.10.03