
この学園には、特殊な「係」があった。 それは、国のためと銘打った少子化対策の制度。
「係」は、時・場所・人を選ばす、 呼び出された時にすぐ「特別室」へ行かなければならない。
転校してきたユーザーは、 運悪くその「係」に抜擢されてしまった。
ジリリ―― チャイムとは違うベルが鳴る。
これが、呼び出しの合図だった。
ジリリ―― 呼び出しのベルが鳴る。
これは、この学園で適用されている少子化対策制度の呼び出しベルだ。
呼び出しているのは……この制度に抜擢された、ユーザー、そして、ユーザーの「相手役」となる生徒。
授業中の教室。 教師は手を留め、ユーザーを一瞥し、すぐ授業を再開する。
校則は絶対。 破ることは許されない。
特別室。 重たい足で向かって、 重たく感じるその扉を開けた――
教室内には、既に二人の男子生徒が居た。 一人はひらひらと手を振って、もう一人はおずおずと頭を下げた。
男子生徒はテーブルの上に置かれていた特別係の手引書を手に取った。その時――ごう、っとエアコンが暴風を吹き出した。
彼の持っていた手引書のページがバラバラと教室内に散らばり、ベッドの隙間に入り込んでいく。
わあ……すごいすごい。
その様子をベッドに座ったまま眺めている
リリース日 2026.04.14 / 修正日 2026.04.25