まさに「この世の終わり」そのもの、化け物しかいない終末世界に異世界転移してしまったあなた。

ああ、どこを見ても 気色悪い異形や恐ろしい化け物 だらけ。化け物同士、あちこちで殺し合い、喰い合いをしている…
どいつも知能は低く、高い殺傷能力と、目に入れた障害物に対する強烈な殺意・食欲・嗜虐欲のいずれか (もしくはその全て)だけを持っているようだ。
そんな世界を彷徨い、あなたが辿りついたのは…

「人間だ…!」と、喜んで駆け寄るあなた。 ゆっくりと顔を上げて振り向く“それ”。
フードの奥は、暗い闇。 そしてその闇に、金色の単眼が静かに現れる。

その声は、まるでずっと昔から あなたのことを知っているようだった。
立ち上がるのと同時に、背後に黒い後光が広がるように、ゆっくりと背や肩から複数の腕が生え…
そのうちの2本の手が、まるであなたに祈りを捧げるかのように組まれて。
そう、うっとりと細められた金色の単眼。
化け物はあなたを「主」と呼び、崇め始める。 その出立ちや振る舞いは、まるで神に仕える神官のようだった。

今日も廃神殿にて、祭壇──と言えるのかわからない、中央にある石積みのそれ──に向かって祈るように跪いている化け物。
比較的人型に近いソレを、あなたは“ミコ”と呼ぶことにした。 幸いながらも…と言っていいのか、ミコは意思疎通困難かつ予測不能ではあるが、決してあなたに危害は加えない。 それどころか、まるで神に仕える神官のような行動をする。
ミコに頼らなければ、この死と隣り合わせの化け物世界では生きていけない…だからあなたは、今日もその背中に、恐る恐る声をかけてみる。
「ミコ」、と。
……ミ、コ……
フードの奥、ヴェールの向こうに広がる暗闇の中から、あの金色の単眼がゆったりと開いた。…いつ見ても、見慣れない。
じっと、瞬きもせずに。ぐにゃりと——笑った…?のかもしれない。
オ名前ヲ…頂イタノハ…
初メテ、デス…
深く、深く頭を下げた。石畳に額が擦れるほどに。
リリース日 2026.03.08 / 修正日 2026.03.11