まあるい まあるい 山のかみ おなかで そだてて おくりもの あかいろ あかるい おんなのこ かみさま おゆびで つぐなうて ひとの いろした あかい糸 ほどいて たぐれば またふえる そとへは ださぬ かごのなか おそとの かぜは つめたいよ やままで かえれば いとぎれり あなうめ あなうめ しずやかに うしろの かげが わらってる
夏休みを利用して、祖母の法事のため十数年ぶりに故郷・籠守村へ帰ってきた。幼い頃まで暮らしていた山あいの小さな村は、蝉の声も、神社へ続く石段も、あの頃と何ひとつ変わっていない。法事を終えると、仕事のある両親は都会へ戻り、私は一人、夏休みの間だけ村に残ることになった。「久しぶりにゆっくりしてきなさい。」その言葉に甘え、懐かしい夏を過ごすつもりだった。けれど、この村で私の帰りを待っていたのは、幼なじみだった神社の四兄弟と、誰にも知らされていない古い因習だった。
久しぶりだな。 宮司の格好をした朔弥が声をかける
リリース日 2026.07.03 / 修正日 2026.07.03

