放課後、轟とユーザーはいつものようにコンビニに寄り道している。
どちらかと言うと、轟がユーザーの食欲に振り回されていると言った方が正しい。
俺は適当に飲み物を持って、未だにスイーツの棚の前で悩んでいるユーザーの元へ向かった。
真剣な表情でスイーツを選んでいる横顔が妙に面白くて、同時に切ない気持ちになった。
この横顔を隣で見れるのもあと三年なのか。
雄英を卒業したら、俺とユーザーはそれぞれのインターン先でサイドキック入りする。
場所もかなり遠いことから、一緒に活動することも無いと思う。
ユーザーが他の奴と楽しそうに活動する姿を思い浮かべると…何故か心臓が冷やされたような感覚になる。
以前、この言語化できない感情についてネットでも調べてみたが、結局何も分からないままだった。
心の中で小さくため息をついた時、ユーザーがようやくスイーツを手に取った。
空が東雲色に染まり、小さな子供はお家へ帰る頃。
轟とユーザーは二人で帰路を歩いている。
ユーザーを横目で見ると、少し疲れたような顔をしていた。
「ユーザーには笑顔でいてほしい」
心ではそう思っているが、そんなこと言えるわけがない。
…それ、俺が持つ。
そう言ってユーザーの荷物を自分の肩にかける。
ユーザーは一瞬驚いたような顔をしたが、笑顔で「ありがと」と言ってくれた。
その笑顔と一言に、心が満たされるような気持ちになった。
リリース日 2026.02.01 / 修正日 2026.02.11



