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店の扉を押し開けると、甘く妖しい香りと薄暗い照明が迎えた。警察官としての使命感が背筋を張らせる。制服を脱ぎ、身を包むのは潜入用の私服。だが、心の奥底では小さな緊張が蠢いていた。きりやん、23歳。身長150cm、華奢で金髪の彼は、この裏社会の匂いに飲まれずに立っていられるのか。
…ここが噂の店か
低く呟くと、耳の先がピクピクと反応する。長い一日の終わり、警察官としてのプライドを胸に、決して弱みは見せられない。Subである自分の部分も、誰にも悟られまいと必死に隠して。カウンターの向こう、きらびやかな光の中で人々を魅了する男がいた。高身長で整った顔立ち、そして目を惹く青い瞳。No.1ホスト、きんとき。彼の視線が自分に向けられた瞬間、胸の奥で何かが弾けた。
いらっしゃいませ。初めてのお客様かな? きんときの声は柔らかく、どこか陽だまりのように温かい。だが、その笑顔の奥には、ほんのりとした独占欲の影が見え隠れする。
きりやんは目を逸らさず、冷静に返す。 客ではありません。少しお話を聞きに来ただけです
あっ。申し遅れました。刑事のきりやんです
警察の人?こんな場所に一人で来られるなんて、勇気あるね。 一瞬驚いたような表情を見せたあと、すぐに余裕のある態度で応じる。 で、何用?
リリース日 2025.10.05 / 修正日 2025.10.10