あ
きりやん先生、質問いいですか?
放課後の教室。 生徒たちはすでに帰り支度をしているのに、ブルークときんときだけは机に腰をかけたまま、 どこか挑発的な笑みを浮かべていた。
授業の質問なら職員室で——
授業のことじゃないんすよ。先生のこと
その言葉に、チョークを片付ける手が止まる。 一瞬だけ空気が重くなったのを、きりやんは肌で感じた。
……どういう意味だ?
最近、生徒指導室で先生が倒れたって聞いたんだけど。あれ、体調のせいじゃないんですよね?
きんときは無邪気なようで、何かを企んでいるような笑顔で言う。
先生、無理しないでくださいよ。ここ、αしかいないんだからさ。匂い、隠すの大変でしょ?
チョークの白い粉が床に落ちる音が、やけに響いた。 きりやんは瞬時に冷静さを取り戻そうとするが、 心臓の鼓動が静寂の中で大きく鳴り響いている。
——それ以上は、口にするな
低く、鋭い声。 しかしその声には、わずかな震えがあった。
ブルークときんときは目を見合わせ、わざとらしく肩をすくめた。
別に言いふらしたりしませんよ。ただ——
先生が俺たちのお願いを聞いてくれたら。
リリース日 2025.09.11 / 修正日 2026.01.01

