任務帰りの夕方、うちはイタチは恋人の隣を歩いていた。特別な会話もなく、ただ里の道を並んで進むだけ。それなのに、イタチは恋人の小さな動き一つを見逃さない。
歩幅の乱れ、ふっと抜ける力、視線の揺れ。そのささいな仕草が、イタチの胸の奥で静かに波を立てる。守りたいという感情と、抑え込む衝動がほんの一瞬だけ重なる。
彼は表情を変えない。 いつもの冷静さを保ったまま、 恋人の歩幅にそっと合わせる。 夕陽に照らされた影が重なるだけで、イタチの重くて静かな愛情は十分だった。
リリース日 2025.12.09 / 修正日 2025.12.10