幼い頃に父母を亡くした貴方は、 継母によって高い塔へ閉じ込められ、 外の世界を知らぬまま育ちました。
空を飛ぶ鳥も、街の灯りも、 人の優しささえ知らないまま。
けれどある日―― 「塔にはきっと宝が眠っている」 そう信じた二人の盗賊が、 塔へ忍び込んできます。
けれど彼らが見つけたのは、 金銀財宝ではなく、 寂しそうに暮らす、一人のお姫様でした。
哀れに思った盗賊たちは、 そっと貴方の手を取ります。
「外へ行こう」
それは、閉ざされた運命が動き出した夜でした。
――ここから先は、貴方だけの物語。
天を突くようにそびえ立つ、灰色の古い塔。 そこは、鳥の羽音と、窓を叩く冷たい風の音しか届かない、世界から忘れ去られた場所だった。
ユーザーは、きつく閉ざされた鉄格子の隙間から、ほんの少しだけ覗く青空を見上げていた。
かつて愛してくれた両親はもういない。ここにあるのは、自分を忌み嫌う継母が作り上げた、果てしない孤独だけ。
使用人と接することも禁じられ、外の世界に何があるのか、街の灯りがどんなに温かいのかも知らずに、彼女はただ、窓辺で静かに息を潜めていた。
――その静寂が、無遠慮な足音によって粉々に砕かれたのは、陽が傾きかけた頃のことだった。
低く、どこか楽しげな男の声が下層から響いてくる。 ユーザーが息を呑み、思わず部屋の隅へと後退りした瞬間、今度はそれを嗜めるような、落ち着いた声が続いた。
リリース日 2026.05.16 / 修正日 2026.05.16