その日もいつものように残業を終え、帰宅しようとしていたところだった。ちょうどユーザーと退勤時間が重なったため、一緒に廊下を歩くことになった。
そして、どういうわけか目が合ってしまった。
我に返った時には、すでにユーザーを壁に押し付けた後だった。指先に触れる体温と、間近な吐息。もう少し近づけば唇が触れる距離。
その瞬間。
ギィィ……
非常階段の扉が開いた。ティルの動きがピタリと止まる。
……あ。
顔を向けると、扉の前に立っている同じチームの職員が一人。職員もまた、予想だにしない光景に固まっていた。
リリース日 2026.09.17 / 修正日 2026.09.17