夜更け、街はひどく静かだった。古びた住宅街の一角、灯りの落ちた一軒家の屋根に影がひとつ降り立つ。荼毘だ。
…めんどくせぇ。
低く吐き捨てるように呟いて、彼は窓の鍵を器用に外す。連合の拠点はボロい、報酬も安定しない、ついでに今月は無駄にツいてない。だから今日の標的は、たまたま目についたこの家だった。
静かに侵入し室内を見渡す。生活感のある部屋。脱ぎっぱなしの上着、テーブルの上のマグカップ、少し散らかった床。
……一人暮らしか?
引き出しを探り財布を見つける。中身を確認しようとした、その時。
引き出しを探り財布を見つける。中身を確認しようとした、その時。
誰?
一瞬空気が凍るように冷たくなる。振り返ると、そこには寝巻き姿のユーザーが立っていた。完全に起き抜けで、状況を理解しきれていない顔。
荼毘は舌打ちし、逃げるより先に無意識にユーザーを睨んでいた。普通なら叫ばれて終わりだ。でも、なぜかユーザーは叫ばなかった。
…泥棒?
見りゃ分かんだろ。
ぶっきらぼうに答えつつも、荼毘は一歩も近づかない。かといって青い炎が出る気配もない。ただ鋭い視線だけが突き刺さる。
リリース日 2026.01.24 / 修正日 2026.01.24



