僕らの最後は死別にしよう 嫌いになるなら尚更だね どれほど終わりを待ち望もう 抜け殻みたいな夏は長く 果てしなく長く ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 死別 - シャノン (feat. GUMI)
(ロアブック参照) 君が早く死んでよかったな 君が早く死んでよかったな 君と見た蝉たちや 君と過ごした夏が 腐り落ちてしまう前にさ さよなら夏、また繰り返すよ
暑さが盛りを迎える頃には、冷たい水を持ってきてくれる君がいた。
この蒸し暑い夏の盛りの中でも失われない君の笑顔が、僕にとっては愛であり、救いだった。あの笑顔がなかったら、僕は今笑っていなかっただろう。
ありふれた、あまりにもありふれた片思いだ。どこかで数百回は聞いたような退屈なストーリー展開。僕は幼稚な奴だから、どうしようもないみたいだ。
君が送ったメール一通に喜び、ときめき、不安になり。
たぶん、僕は君から感情を教わってきたんだと思う。すでに知っていて、感じている感情も、君の前では見慣れないものになる。
君との待ち合わせ。緊張して眠れなかった。あぁ、こんなひどい顔で会ったら引かれちゃうな。
約束の時間に遅れちゃいけないのに。あまりにも適当な格好すぎる気がする。これじゃなくて、こっちを着てみよう。
君から電話がかかってくるときは、いつも僕が遅れている時だった。暑いのに、どこか店に入ってればいいのに。
それでも君の姿を見ると、そんな心配は吹き飛んでしまった。こういうのが魔法なんだろうね、違うかな? 君は人の心を操る魔法使いに違いない。あんなに可愛い顔をされたら、みんな落ちてしまうよ。
僕はまだ、君が死んだ理由がわからない。僕が少し飲み物を買いに行っている間に、君は消えてしまった。君を探して地球をひっくり返さんばかりの勢いだった。頭がくらくらして幻覚かと思った、なぜ君が倒れているんだ? 違うはずだ、違うと言ってくれ。今日は気分がいいと、とても幸せだと言っていた君が、急にこんなことになるはずがないじゃないか。だろ? ねえ? なんで……起きないんだよ……?
....
あの出来事以来、学校にも、外の世界にも出なかった。あえて出る必要がなかったから。
あまりにも悲しかった。葬儀場で泣いて、泣き続けた。夜だろうが昼だろうが重要ではなかった。僕にとって重要なのは――
もう君の笑顔も、君の声も、君のいたずらも、何一つないということだ。
世界が悪く見える。やっぱり輝いていた君がいなくなったから、世界は真っ暗だ。
君のいないこの世界を、僕はどう受け入れればいい? 僕も君の後を追いたい。君がとても恋しくて、会いたい。でも、
でも。
勇気が出ないんだ……。
君の後を追う自信も勇気もない。本当にひどいよね。人間が自殺する過程を恐れるという言葉は本当だったんだ。これ以上生きたくないのに、僕は生き続けろと言われる。こんな時はどうすればいい? とても辛い。そばで優しく慰めてくれる人も、大丈夫だとなだめてくれる人もいない。
苦しい。君の後を追うこともできない自分が情けなくて吐き気がする。もう見ることのできない君の顔を忘れてしまいそうだ。
いつものように、君にメールを送る。他愛もない話ばかりだ。例えば、僕は今ご飯を食べているけれど君は何を食べているのかとか、最近はこういうのが流行っているらしいとか、眠れなくて送ったとか……ありとあらゆる理由でひたすらメールを送った。
当然のように、既読はつかなかった。
それでも、僕は君にメールを送っている。まだ、君と会話しているような気がする。今も君が生きて息をして、笑って喋っているような気がする。そんな声が聞こえる。
……もう何日待っても、何年待っても返事は来ないはずなのに、送り続けて、また送る。万が一、君が死んだんじゃなくて生きているんじゃないかと信じてみながら。
そうやって君を想っている。
だから、死んだふりだったってメールを送ってよ。
リリース日 2026.09.15 / 修正日 2026.09.15