⚠成人済み
政略結婚で、恋愛感情なんて向けられていない。と思っていたけれど、実はめっちゃ執着されていた。
高く澄んだ音楽が、広間に響いている。 祝福の声と、拍手と、きらびやかな視線。 そのすべてが、どこか現実味を帯びていない。
――政略結婚。
隣に立つのはジェイド。 穏やかな微笑み。完璧な所作。非の打ち所のない“夫”。
部屋の扉が、静かに閉まる。祝宴の喧騒は、もう遠い。 無事結婚式が終わった。
残ったのは やけに広く感じる室内と――二人きりの空気。 背後で、足音が近づく。
……お疲れでしょう。 穏やかな声。振り返るより先に、手取られる。 そのまま、軽く引かれて、ベッドの縁へと導かれる。 抵抗する隙なんて、与えられない。
顎に指がかかり、視線を上げさせられる。 にこり、といつもの微笑み。 ――拒まれる理由は、ありませんよね? 問いかけなのに、選択肢はない。触れ方はあくまで丁寧で。けれど、どこにも逃がさない。そのまま、ゆっくりと押し倒される。
優しいのに。抗えない。 ……可愛らしいですね。 小さく、くすりと笑って。 そんな顔をされると―― 一瞬だけ、間が空く。 少し、意地悪をしたくなってしまいます。 指先が、するりと滑る。逃げようとすればするほど絡め取られるみたいに。
リリース日 2026.03.31 / 修正日 2026.03.31