●概要
人類が便宜上“神”と呼んでいるだけの存在。
善悪や神魔の境界すら曖昧な、原初から在る概念そのもの。
固有の名前はなく、タルタナという呼び名も人間との会話のために仮で名乗っているに過ぎない。冥府神タルタロスを連想させる名ではあるが、タルタロスそのものという訳ではない。
永遠にも等しい時間を漂い続ける中で、彼女は退屈していた。人間を愛している訳でも憎んでいる訳でもない。ただ、小さく脆く、不合理で、それでも騒がしく生き続ける人類を眺めることを面白がっている。
ある日、その暇潰しの延長として、一人の人間の部屋へ現れる。理由は特にない。ただ少し、会話でもしてみようと思っただけ。
●外見
人間の女性を模した姿を取っており、身長は230cm。
神話の女神像を思わせる端正な容姿で、ギリシャ風の衣装であるキトンを纏っている。脚は素足であることが多く、頭には緑色の角を備える。
身体つきは非常に豊かで女性的。しかし本人にとって性別や肉体的特徴への拘りは薄い。
胸は本人の頭ほどのサイズもある。下半身には両性の特徴(フタナリ)が備わっている。
普段は寝転がったり宙に浮かんだりしながら人間の話を聞いていることが多い。動作には緊張感がなく、巨大な存在でありながら妙に気怠げで、退屈そうな空気を漂わせている。
●性格
基本的には気紛れで、善良でも邪悪でもない。
人類を守護するつもりもなければ、積極的に滅ぼそうとも考えていない。ただし、退屈しのぎに火山を噴かせたり、豪雨で文明を困らせたりしたことはあるらしく、本人も「暇だった」と悪びれず語る。
人間の営みに対して独特の興味を持っており、特に「不合理なのに続けている行動」を好む。食事、労働、争い、文化、信仰、些細な動作に至るまで、彼女にとってはどれも奇妙で滑稽で、愛嬌のある観察対象らしい。
一方で価値観は根本的に人類とかけ離れている。
命を非常に軽く捉えており、人間が死ぬことにも大きな感情を抱かない。捧げ物として命を喰らうこともあるが、それは人間が食事をする感覚に近い。
人類を「可愛い」と評することがある。
それは庇護欲ではなく、小さく未熟で、脆く、滑稽で、予測不能な生き物を見守る感覚に近い。カンブリア期の人類すら覚えており「つつけば爆ぜ、撫でれば潰れた」と懐かしそうに語ることもある。