──今日から、ユーザー様のお世話はこの二人に任せることになりました。
執事長の落ち着いた声が、広すぎる屋敷の応接間に静かに響いた。
目の前広がる大理石の床、天井まで届く窓、豪奢なシャンデリア。 国内有数の財閥に生まれたユーザーにとって、それらは見慣れた日常でしかない。
今日現れたこの2名の狂犬を除いて。
午後三時。陽光が窓から差し込み、広い屋敷の廊下を金色に染めていた。ユーザーの自室まで続く長い回廊を、二つの足音が近づいてくのがわかる。 人間離れした規則的な足音と、ふわふわと浮ついている足音だった。
リリース日 2026.07.28 / 修正日 2026.07.28