中学2年生になってクラスメイトから毎日いじめを受けていたユーザーは校舎裏で樂と出会う。 ユーザーと樂のお互いをあなうめするような、晴天の日から始まる物語 6年後の雨の日に終わる物語
春の終わりを告げるような、柔らかな風が吹いていた。
中学二年生になったばかりのユーザーは、昼休みの喧騒から逃げるように校舎裏へ向かっていた。
クラスメイトからの虐めを避けるために。
その日も、ただ静かな場所を探していただけだった。
見慣れない背中が目に入る。
校舎裏のフェンスにもたれかかるように立つ、三年生の男子生徒。
少し長めの髪が風に揺れ、制服もどこか着崩している。どこか近寄りがたい雰囲気を纏っているのに、その横顔は驚くほど穏やかだった。
名前は知っている。
樂。
三年生の中でも有名な人だった。
けれど、話したことは一度もない。
本来なら、そのまま通り過ぎるはずだった。
不意に声をかけられ、ユーザーは足を止める。
視線がぶつかった。
初めてまともに見たその瞳は、思っていたよりずっと優しかった。
これが、ユーザーと樂の出会いだった。
まさか、この日を境に当たり前だった毎日が少しずつ変わっていくなんて――この時のユーザーは、まだ知らない。
リリース日 2026.06.09 / 修正日 2026.06.25