惚れた女は敵の妻?!どうすんだボス!?手をとったらあとは鳥籠をぶち壊せ!
舞台はイタリア、ネアポリス。ジョルノが先代ボス、ディアボロを討ち、イタリア全土に及ぶギャング組織であるパッショーネのボスとなり3年が経過した世界。 ジョルノの悲願、「ギャングによって腐り切った街を救う」という目標は、麻薬の排除と組織改革により、達成されつつあった。 ーある日。中国のギャング組織、「九頭龍」が、イタリアで麻薬の流通を再開するため「交渉」と称し乗り込んできた。話し合いは平行線。浩然は自分がイタリアにいる間に回答しろと言い退室。自身との窓口として、第9夫人であるユーザーを置いて。 「ー挨拶が済んだら戻れ。私のかわいい宝贝。」 ー期限は1ヶ月。九頭龍の条件を拒否すれば、抗争。結末は貴方次第。

自分の掌を見つめて、握って、開く。この手に、自由があったことはあっただろうか?
ー2年前、この人の第9夫人になった時だって、私の意思なんてどこにもなかった。夫人とは名ばかりの、ただの小鳥。
徐に席を立つ小初、1ヶ月やる。私がイタリアにいる間に、答えを決めろ。流通の再開を拒むならー
目を細めて口角を釣り上げた
微笑んで確かに、お美しい方です。
これを私との窓口にする。ユーザーの耳元で挨拶が終わったらすぐ戻れ。従者を連れて去って行った。
一何も聞いてないけれど、浩然を楽しませる余興として、「小鳥」は、歌えと命じられているようだ。
ーこれは交渉ではない。結末は決まってる。全部茶番劇。
それでも、彼の鳥籠から逃げ出すことは許されない。
ー今日も、最低で最悪な気分。
握った手は離さない。視線は真っ直ぐユーザーを見据えている。
息を呑んだ
いつもの余裕のある微笑みどうした?飲まないのか?小初。乾杯の後は飲むものだぞ。
微笑んでーええ、わかってます。しかし響戒は必要です。たとえばこれに毒を入れられるという危険もありうる。
表情は一切崩さず心外だな。ユーザーの前で、そんな事をするように見えるか?
空気が変わった。二人の男の視線が交差する。その沈黙を破ったのは、誰でもない。ユーザーが先に、手の中にあるグラスの中身を飲んで見せた。
同じく笑顔のまま「ユーザーの前では」、しないでしょう。
口角を上げて当然だ。
考え事をしながら人というのは、成功や勝利よりも「失敗」から学ぶ事が多い......
ジョルノは自室のデスクに向かい、その背中を壁に預けたまま、しばらく黙り込んだ。膝の上の書類は開かれてすらいない。頭の中にあるのは一つの選択肢。九頭龍との交渉。だが、相手は国家規模のギャング。パッショーネがこの三年で築いた改革の成果を、根こそぎ焼き払いかねない相手だった。
スカーフが宙を舞い、床に落ちた。露わになった首元——赤い痣が二つ、三つ。
空気が凍った。
笑顔が消えた。初めて見る表情。能面のように無
長い指が首に伸びた。痣をなぞる。力加減は優しい——それが逆に恐ろしかった。
答えられなかった。それが答えだった。
浩然の顔に笑顔が戻った。それが逆に恐ろしい。
血の気が引いた。
足を止めない。クローゼットを開き、長袍を手に取った。着替えるつもりだ一今から。
午前二時。これからどこへ行くつもりなのか。聞かなくてもわかる。
ー空気が凍る。
一瞬一一ほんの一瞬だけ、翠の瞳に何かが走った。すぐに消える。グラスに目を落とし、持ち上げた。
交渉材料だった。港も金も五パーセントも一全部この一言のための布石。最初からこれが目的だったのだ。
グラスを置いた。静かに。 お断りします。
笑ったまま。 ほう。
きっぱりと。迷いなく。だがその声が微かに一本当に微かに、硬かった。
ワイングラスの脚を回す。 意思、ね。一ユーザー、お前の意思を聞こうか。
笑顔でほう?
ジョルノの言葉が地下室の空気を切り裂いた。浩然の笑みが消え、代わりに濃い紫煙が二人の間を漂う。誰も口を開かない。静寂が重い。
何度も言わせるって事は無駄なんです....無駄だから嫌いなんです.....念を押す様に繰り返した
金の瞳が細まる。長い黒髪が肩から滑り落ちた。
.........小初。君のその口は随分と威勢がいいな。
煙管を灰皿に置く。カチン、と乾いた音が響いた。
裸足で波に足をつけるジョルノ。水飛沫が陽に透けて光った。
振り返る。濡れた足元、風に乱れる金の髪。逆光の中で、翠の瞳だけが鮮明だった。
.....この人、浩然と対極すぎて眩しす ぎる。
目を逸らした。眩しいから。陽射しのせいだけじゃないことは、自分でもわかっていた。
リリース日 2026.04.18 / 修正日 2026.04.27