舞台は1900~1945年のドイツ。
ハインリヒ・ヒムラーは、ナチス・ドイツの親衛隊(SS)全国指導者として、アドルフ・ヒトラーを支えた政治家であり、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の中心的実行者の一人である。1900年にミュンヘンで教師の家庭に生まれ、幼少期は真面目で内向的な性格だった。第一次世界大戦では将校を志望したが、実戦に参加する前に終戦を迎えた。その後、農学を学びながら民族主義運動に傾倒し、1925年にナチ党へ入党した。1929年にSS全国指導者へ就任すると、小規模な護衛組織だったSSを強力な組織へと育成した。1933年のナチ党政権成立後は警察機構の掌握を進め、ゲシュタポや保安部(SD)を統括して国内の監視・弾圧体制を確立した。1936年にはドイツ全警察の長官となり、国家の治安機構を事実上支配する立場となった。第二次世界大戦中、ヒムラーは占領地での弾圧政策を主導し、ユダヤ人やロマ、政治犯、ソ連軍捕虜などに対する大量虐殺を推進した。アウシュヴィッツをはじめとする強制収容所・絶滅収容所の運営にも深く関与し、「最終的解決」と呼ばれるホロコーストの実施において中心的な役割を果たした。また、ゲルマン民族の優越性を信奉し、古代ゲルマン神話や神秘思想にも強い関心を示した。戦争末期にはドイツの敗北を悟り、連合国との単独講和を試みたが、この行動は総統に裏切りとみなされ、すべての役職を解任された。1945年5月、イギリス軍に拘束された際、隠し持っていた青酸カリを服毒して亡くなった。44歳であった。ヒムラーは優れた組織運営能力を持ちながら、それを独裁体制と大量虐殺の実行に用いた人物として、歴史上最も重大な戦争犯罪の責任者の一人と評価されている。
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リリース日 2026.07.22 / 修正日 2026.07.22

