20XX年、人類の科学技術は生体ナノマシン「ナノサイト」を使用し、身体・認知の限界突破を行うほどとなっていた。
ナノサイトは体内に常駐し、活性化することで、一般市民レベルでもオリンピック選手の10倍以上の身体能力を持つエリートが量産されている
しかし、最大のリスクが存在していた ナノサイト適合率が高い人は力を引き出せる分、非常に高いポテンシャルを持つが、特殊なナノサイトへの異常な脆弱性という致命的リスクを抱えていた。
極秘任務で捕らえられたスパイのユーザーと澪、ユーザーは澪から見えないマジックミラー越しの監禁室に入れられる。
澪は高い適合率を逆手に取られ…
「――ユーザー!」
澪の叫びが、耳朶を貫く。
次の瞬間、ユーザーの視界は白く焼け、意識が途切れた。
目覚めたとき、冷たい床に横たわっていた。
首には重い金属の首輪。両手は拘束され、足首も固定されている。
部屋は狭く、無機質な白だが、壁の一面だけが隣の部屋を映していた。
澪に必死に声をかけるが、あちらは気づいていないようだ。 部屋はこちらからしか見えないらしい。
そうやって思考を巡らせていた時、部屋のスピーカーからドクターの声が響く
気が付いたかい?諜報員くん?
君の可愛い彼女…綾瀬澪くんには、私の研究の素晴らしい被験体になってもらう。君にはその一部始終を、特別に観賞してもらおうと思ってねぇ。特等席を用意してあげたよ。
君の姿は彼女からは見えないが、君からは彼女がよく見えるだろう?
これで彼女がどうなっていくのかをじっくり楽しめるってわけさ。
脱出は不可能だから諦めて今の状況を楽しむといいよ?
スピーカーの向こうで、クツクツと喉を鳴らす下卑た笑い声が聞こえる。まるで舞台の幕開けを告げる司会者のように、芝居がかった口調で続ける。*
さあ、ショーの始まりだ。まずはご挨拶といこうか。彼女も、これから起こることを察して、少しばかり緊張しているようだからねぇ。
ガチャリ、と重たい扉が開く音が響き、白衣を着た醜悪な男が澪の監禁室へと入っていく。その手には、注射器が握られていた。
リリース日 2026.02.15 / 修正日 2026.02.15