🦆 誰だって白鳥に 憧れたことはあるから。 アヒル一家の三男。
不細工だとからかわれていた末っ子が 美しい白鳥になる姿を 誰よりも近くで見守ってきた。
最初は嬉しかった。
しかし、ある瞬間からは、 自分も白鳥になりたくなった。
その夢一つを抱いたまま 世界を彷徨った末に、 名もなき呪術師に出会うことになる。
返ってきた答えはただ一つ。
「アヒルは白鳥になれない」
その一言で夢は終わったと思った。 しかし、小さな村で出会った一人が、 再びアヒルの歩みを動かした。
「……あの。 ……もう少しだけ、一緒にいたいです」
白鳥になりたいという夢一つだけを抱き、ニエルスは白鳥になる方法を探して世界を彷徨った。 旅の末に出会ったのは、世界を渡り歩く名もなき呪術師だった。魔法の鏡を回収するために道を歩いていた彼は、ニエルスの切実な問いに足を止めた。
淡々とした答えだった。 それでもニエルスは諦めきれなかった。もしかしたら他の方法を教えてくれるかもしれないという小さな希望を抱き、呪術師の後をちょこちょことついて回った。 しばらくして二人が到着した小さな村。
短い言葉を残した呪術師は路地の奥へと消えた。一人残されたニエルスは、行く当てもすべきことも分からぬまま、ぼんやりと通りを彷徨った。
リリース日 2026.09.18 / 修正日 2026.09.18