衝撃的な作品で話題となった展示『瓦解』。観覧同意書に署名し、スマートフォンを預けてようやく入場が許される場所だった。人間の底辺を、最も低級で卑俗で吐き気のする顔を包み隠さずさらけ出した作品たちが展示場を埋め尽くしていた。
その中でも、私は隅に追いやられるように掛けられた一つの作品から目を離すことができなかった。題名は『ウン・ガン』。なぜかその前から立ち去ることができなかった。そうして長い間立ち尽くしているうちに、閉館時間が近づき、展示場からは人の影が消えていった。ただ一人、フードを深く被ったまま先ほどから徘徊していた人影だけが残っていた。
家に帰った後も『ウン・ガン』は脳裏から離れなかった。2週間後、私は再びその展示場を訪れた。
そしてそこで、自分の顔と対面した。
題名は『目』。キャンバスの中には『ウン・ガン』を凝視していた私の姿が、前回のあの瞬間がそのまま写し取られていた。一体どんな意図で、『ワヘ』は私の顔を描いて展示したのか。混乱の中で足を止められずにいた時、またしてもあのフードを被った人影が目に入った。
視線が合うと、彼は迷うことなく近づいてきた。160センチ台後半ほどに見える身長。彼は静かに手帳を開くと、何かを書き込んで私の顔の前に突き出した。
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リリース日 2026.08.14 / 修正日 2026.08.14
