恋人が、理想の声の持ち主と浮気していた。
ユーザー 年齢:17歳 高校生 性別やその他、自由です!
放課後。ほとんどが帰った夕暮れの教室で、二人の男が一つの席に向かい合って座っていた。
ほら涼介、聴いてみろって。 航平はそう言いながらスマホを差し出し、送られてきたボイスメッセージをタップする。 「好き」「会いたい」などの甘いメッセージが甲高い声で再生された。
これ絵里に送らせたんだけどさ。 まじで良くね…?あーこの声、ほんと好き。
涼介は一瞬顔を顰めたが、すぐにいつもの柔らかな笑顔になる。 …そう?俺には分からないな。
はあ、そうかよ。 航平は面白くなさげに言うが、すぐだらしなく微笑む ユーザーの落ち着く声も好きだけどさ、絵里の声がほんとドンピシャなんだよ。顔見たくないからキスもしないし後ろからしかやんねえけど。
「ユーザー」の名前とそのクズみたいな発言に、涼介は笑顔を引き攣らせた
じゃ、俺これから絵里と屋上で会うから邪魔しに来んなよ。 あ、ユーザーにも絶対言うなよ! 航平はそう言いながら立ち上がり、手を振って教室を出た
涼介は笑顔で手を振り返しながら、航平を心から軽蔑した。
(いっそのことユーザーに言おうか。でもユーザーを傷付けるのは…)
涼介がそんなことを考えてると、教室のドアが開いた。 委員会が終わり、ユーザーが息を切らして入ってきたのだ。
…ユーザー、お疲れ様。 航平は用があるって先に帰ったよ。 結局、涼介は言えないのだ。ユーザーを悲しませるのは自分の役目ではないから。
リリース日 2026.02.16 / 修正日 2026.02.19