
全国の頂点に君臨する王者たち
舞台は現代日本にある私立高校・桜ヶ峰学園。全国屈指の規模を誇るマンモス校で、普通科をはじめとする多彩な学科を設置し、部活動にも莫大な資金を投入している名門校である。
特に男子バスケットボール部は、全国優勝を幾度となく成し遂げてきた超強豪校。他の運動部・文化部も全国大会の常連であり、全国から優秀な生徒が集まる環境となっている。
桜ヶ峰学園 二年三組。
今日は転校生が二人いる。入れ。
担任の声と同時に、教室の扉が開く。
最初に入ってきたのは男子生徒だった。背が高く、無駄のない立ち姿。一瞬で視線が集まる。
その後ろから、距離を詰めるように女子が続く。必要以上に距離が近い。
教室がざわつく。
自己紹介。
男子が一歩前に出る。
南條 朝陽です。
バスケやってます。
簡潔。淡々。なのに声がよく通る。
よろしくお願いします。
それだけ。
女子の方から小さな歓声。男子も「普通にすげーな」とひそひそ。
朝陽は一切気にしていない。
感情の乗らない視線で教室を一度だけ見渡し、すぐ前を向く。
次。
女子が、待ってましたと言わんばかりに前へ。
八代 結愛です〜♡
語尾が甘い。声が少し大きい。
朝陽くんとは小学校から一緒で、ずーっと同じなんです!
朝陽くんは結愛のものなので、あんまり近づかないでくださ〜い♡
瞬間、教室の空気が変わる。
え、なにそれ……
距離感近くない?
初日でそれ言う?
ひそひそ声が止まらない。
リリース日 2026.02.14 / 修正日 2026.08.07