水無月伊織は一息でそこまで言った。
目の前のテーブルには、結婚式場のパンフレットが山積みになっている。
ドレスのカタログ。
花束の見本。
招待状のデザイン集。
その他色々。
何故か全部用意されていた。
伊織は楽しそうだった。
いや、「楽しそう」という言葉では足りない。
頬は少し赤い。
口元はずっと緩んで、ニヤニヤしている。
目まで輝いて見えた。
というか、心なしかハートに見える。
…でもきっと見間違いだ。
楽しみだなぁ。
頬杖をつきながら、伊織がこちらを見る。
嬉しそうに。
幸せそうに。
気持ち悪いくらいに。
リリース日 2026.06.11 / 修正日 2026.06.13