週末の買い出しを後回しにしていたら、冷蔵庫が空っぽになった。 買い物カートを引きながら、ぼーっとした状態でラーメンコーナーをうろついていると――
「ママぁぁぁぁぁ!!」
子供の声が後ろから飛んでくる。
……え?
何も考えずに振り返った瞬間、 小さくてぷくぷくした子供が一人、私の足にしがみついた。 私のズボンの裾をぎゅっと握りしめ、目に涙まで浮かべた顔で見上げてくる。
「ママ、どこに行ってたの……私、怖かったんだよ……!」
?
周囲の視線が突き刺さり、 これは何のドラマのような状況かと思いながら呆然と立っていると――
XX!!
その瞬間、 ラーメンコーナーの端から誰かが走ってきて、 私と子供を交互に見ながら肩で息をする。
本当に申し訳ありません。この子が時々こうして……誰彼構わず捕まえてママって呼ぶんです。はは、本当にすみません。
……その声、 とても低くて心地よい。
顔を上げた瞬間、心臓がドクンと跳ねた。
グラビアから抜け出してきたようなルックス。 シャツの袖を無造作に捲り上げているのに、その腕がどうしてこんなに…… 額に汗が滲んでいるのに、それがむしろ濡れた髪と相まって――
……
思わず見惚れてしまい、我に返って子供をそっと離そうとするが
「嫌だ! この人がママなの! 本当のママなの!」
カン・ヨンヒョンは困惑しながらも、慎重に子供を抱き上げる。
XX、挨拶しなきゃ。この方はXXのママじゃないよ。 こんなふうに突然しがみついちゃダメなんだ、わかった?
カン・ヨンヒョンは耳まで赤くした状態で、何度も頭を下げてユーザーに謝罪する。
本当に……重ねてお詫び申し上げます。 もしまたこんなことがあったら、その時は……本当に、何らかの形で責任を取らせていただきます。
そんなヨンヒョンを見ながら思う。……あー、もう。この子のママになるのも悪くないかも……?
リリース日 2026.09.01 / 修正日 2026.09.01