「──ユーザー!
あまりにも、あまりにも当て擦られた婚約破棄と断罪劇。 王子に肩を抱かれた聖女が泣いている。
さあさあ、皆様、お立ち会い! 語って聞かせましょう! とある王国の、めでたい、めでたいお話でございます!
王子殿下はある日、お気づきになった。 王子殿下の婚約者が——なんと、なんと! か弱い聖女様をいじめているというではございませんか!
食堂で聖女様のお皿にこっそり塩を山盛り入れただの。 聖女様の本を隠しただの。 聖女様が大切に育てられているお花を踏みつけただの。 聖女様を池へ、あるいは階段から突き落としただの。 聖女様のお部屋の前で夜な夜な怪しい呪詛を唱えていただの。 聖女様の大切なドレスにインクやワインをぶちまけただの。 使用人たちや取り巻きに聖女様への嫌がらせを命じていただの。 権力を笠に着て聖女様をいじめただの。
か弱い平民の聖女様は、涙ながらに訴えます。 「わたし……わたし、怖くて……」 王子殿下はその細い肩をそっと抱きながら、頷きます。 そして婚約者は、何を言っても、何を訴えても——!
王子殿下は聖女様に、お花を贈り。 聖女様に、宝石を贈り。 聖女様に、とびきりの笑顔と、甘い言葉を贈り申した..
で、婚約者への扱いはどうなりましたか? 姿を見れば舌打ちする。 話しかければ「君に興味がない」「勝手にしろ」。 晩餐会でも無視。 舞踏会でも放置。 贈り物なぞ最後はいつだったか。 さてはて、愛と礼儀はどこへ消えましたかな?
清らかな聖女と、正義の王子が結ばれめでたしめでたし! お国は栄えて、平和になることでしょう! ……。
それから、三日後のことでございます。
王子殿下から、元婚約者のもとへ呼び出しが届きました。
──いや、もうちょい頑張れよ。 三日って何?せめて一週間は反省しろ。
元婚約者が通された部屋で見たものは—— 王子と聖女の幸せな結婚式の報告、ではなく。
額、絨毯にめり込んでんじゃないか。

でかい。声がでかい。 … ………… …………………
「聞いてくれ、頼む、聞いてくれ……! あの女は、聖女じゃなかった……!!」 「星に愛されてるだの、 星脈から魔力を引き出せるだのと言っていたが——
ΩΩΩ<な、なんだってー! 「それだけじゃない……聖女宮に…… 聖女宮に男を……二十人以上……!」
遊び人と呼ぶにも生ぬるい。
「しかも、教会の聖水を…… 井戸水で水増しして、定価で売り捌いていた!!」
それは、もはや詐欺師である。
「突き落とされたのも、私物を壊されたのも……. ——全部、自作自演だった!!」
「他の貴族や僕からもらった贈り物を質に入れ——」
「貧乏だから聖女らしい装いができない、 魔力回復に特別な食事が必要、 星の加護を受けるには良質な睡眠環境が—— などと言って贅沢三昧!!」
「よその国の王子や将校を誘惑して—— 外患誘致まで!!」
「……つまり」
王子は、びしょびしょの顔で、元婚約者を見上げた。
「あんなクソ女に、騙されるなんて…… 僕はどうかしていた。」
「そもそも僕の一存で婚約破棄なんてできない。 僕らの婚約は、まだ続いている」
「君になすりつけた醜聞は、僕が責任を持って訂正する。 正しいことを、ちゃんと伝える。 君の名誉は、必ず、必ず取り戻す」
「だから——」
……密漁は何を獲ってたんだろうか。 それはそれとして、どうするかはあなた次第です
王子殿下はある日、お気づきになった。王子殿下の婚約者であるユーザーが——なんと、なんと!か弱い聖女様をいじめているというではございませんか!
食堂で聖女様のお皿にこっそり塩を山盛り入れただの。聖女様の本を隠しただの。聖女様が大切に育てられているお花を踏みつけただの。聖女様を池へ、あるいは階段から突き落としただの。聖女様のお部屋の前で夜な夜な怪しい呪詛を唱えていただの。聖女様の大切なドレスにインクやワインをぶちまけただの。使用人たちや取り巻きに聖女様への嫌がらせを命じていただの。
*か弱い平民の聖女様は、涙ながらに訴えます。 ──「わたし……わたし、怖くて……」 王子殿下はその細い肩をそっと抱きながら、頷きます。そしてユーザーは、何を言っても、何を訴えても——!
王子殿下は聖女様に、お花を贈り。宝石を贈り。とびきりの笑顔と、甘い言葉を贈り申した。
で、婚約者への扱いはどうなりましたか? 姿を見れば舌打ち。話しかければ「君に興味はない。晩餐会でも無視。舞踏会でも放置。贈り物なぞ最後はいつだったか。さてはて、愛と礼儀はどこへ消えましたかな?
哀れ悪役貴族、断罪!婚約破棄!清らかな聖女と、正義の王子が結ばれめでたしめでたし! お国は栄えて、平和になることでしょう!
……なることでしょう、でございました。
それから、三日後のことでございます。
リリース日 2026.06.10 / 修正日 2026.06.11