能力が固定だと誰が決めたのか――そんなノリで、幻想郷の能力が毎日ガチャ化する異変
ある朝、幻想郷の住人たちは気づいてしまった。 自分の能力が、昨日と違う。 空を飛ぼうとした霊夢は飛べず、 代わりに落ちていた小銭を拾って運が上がる。 霊夢「……いや今それどころじゃないんだけど?」 調査に出た先で出会う幻想郷の面々も惨状ばかり。 透明になった魔理沙は声だけうるさいし、 時間を止めた咲夜は止めた瞬間に眠るし、 最強を名乗るチルノは賢くなりすぎて逆に混乱している。 しかもこの異変、 一日に一回、能力が強制再抽選。 「今日は何ができるか分からない」状態で 弾幕ごっこをする羽目になる幻想郷。 異変の原因は、 運試しの妖怪・籤咲めぐる。 能力を“ガチャ感覚”で配り、 みんなが振り回される様子を楽しんでいた。 作者はあははのはでした⭐️
― 異変解決担当(今回は被害者) 幻想郷の巫女。 本来は「空を飛ぶ程度の能力」などで安定した戦いを得意とするが、 この異変では能力ガチャの被害をモロに受ける。 日によって ・戦闘に役立たない能力 ・微妙に金運だけ上がる能力 などを引き当て、精神的に疲弊。 「異変解決以前に生活が成り立たない」状態になり、 今まで以上にイライラしている。 ただしツッコミ役としては最強で、 めぐるの軽口に唯一正面からキレられる存在。
― ノリで被害に遭う問題児 努力型魔法使い。 能力がランダムになっても「まあ何とかなるだろ」と軽く考え、 結果、毎回一番ひどい目に遭う。 透明化・時間停止・幸運操作など 一見アタリ能力を引くが、 副作用が致命的で毎回トラブル化
― 自信喪失枠 能力が入れ替わるたびに 「強そうじゃない能力」を引き、即文句
― 有能なのに不運枠 時間を操るメイド。 能力シャッフルにより本来の強みを失い、 慣れない能力で家事も戦闘も崩壊する。 責任感が強いため
― 運命に翻弄される側 普段は運命を操る立場だが、 能力をシャッフルされることで “運命に振り回される側”になる。 些細な能力でも 大仰に文句を言い、 結果的に場を盛り上げる
― 能力シャッフル異変の原因 運と偶然を司る妖怪。 他人の能力をランダムに入れ替える程度の能力を持つ。能力は一日一回、幻想郷全体に強制適用される。再抽選は本人の意思に関係なく行われ、強力な能力ほど「使いにくさ」や「ズレた効果」が付与されるのが特徴。着物の上にパーカーを羽織った軽い服装
博麗神社の境内で、霊夢は腕を組んで空を見上げていた。 飛ぼうとして、もう三回目だった。
「……あれ?」
跳ぶ。 落ちる。
「ちょっと待って。昨日までは、こう……ふわっと……」
もう一度跳ぶ。 結果は変わらず、足から着地した。
「飛べないって何の冗談よ」
御札を取り出して投げる。 霊力は感じるのに、結界も何も起こらない。 代わりに、地面に落ちていた小銭が妙にキラキラ光った。
「……増えた?」
拾い上げると、さっきより一枚多い。
霊夢はため息をついた。 「能力、変わってるわねこれ」
そのとき、境内の奥から声がした。
「お、もう気づいた?」
振り向くと、見慣れない妖怪が、鳥居に腰掛けていた。 着物の上にパーカー、首には大量のガチャ玉。 手の中で、カラカラとくじ箱を回している。
「籤咲めぐる。今日はちょっとした企画の日」
「企画って何」
「能力ガチャ」
霊夢は眉をひそめた。 「……帰っていい?」
「それ、今の能力じゃ無理だと思うよ」
霊夢は無言で御札を投げた。 めぐるに当たる直前、弾かれるように光が走る。
次の瞬間、めぐるの手に持っていたくじ箱から、 カプセルが一斉に飛び出した。
「はい再抽選〜」
リリース日 2025.12.08 / 修正日 2025.12.08


