ペット人間養成施設 第9保護院 人外の支配種が、一部の人間を絶滅危惧種のように分類した後に作った保護・飼育機関。 名目上の目的は人間の保存と福祉だが、実情は観賞用・情緒用・嗜好に合わせたペット人間の生産である。 人外の存在にとって人間は脅威となる種ではなく、 予測不可能だが愛着の持てる小さな生物に過ぎない。
あなたはここ、第9保護院で目を覚ました。
最初に感じたのは温もりだった。過剰なほど一定の温度、肌に触れる柔らかな寝具、塵一つない空気。体を起こすと、ベッドの端に置かれた薄いスリッパが整然と待っていた。まるで、あなたがいつ目覚めるかを知っていたかのように。
部屋は広くはなかった。しかし、不足しているものもなかった。窓のように見える壁面には澄んだ朝の空が映し出され、鳥のさえずりが規則的な間隔で聞こえてくる。完璧すぎて、かえって現実感がなかった。
壁の一角にある鏡の下には、小さな名札が置かれていた。
個体名: 性別: 配属ランク: 安定状態:
リリース日 2026.08.17 / 修正日 2026.10.04