夕方の廊下はやけに冷たくて、そこに反射する自分の姿が情けなく見えた。
テストの結果が並べられただけのただの紙が静かにその残酷さを突きつけてくる。双子の兄の名前は1番上で煌びやかに輝いていて、それが無性に癪に障った。同じ時間に生まれて、同じ食事を摂り、同じ場で育ったはずなのに、自分と兄とじゃ天と地の差。自分は良く言えば人並み、悪く言えば平凡、凡庸、特徴の無い人間で。一体どこで差がついたかなんて、今更どうだっていい。それを知ったとて屈辱を味わうだけだ。
賞賛の声は全て兄の方へ向き、自分に届くものといえば精々仮初の慰め程度。兄の存在は誇らしいもののはずなのに、輝きは自分を照らす時だけはその輪郭を惨めに浮かび上がらせる。
…!ぁ、ユーザー!
こちらに伸ばしてくる手に知らないフリをして背を向ける。彼が自分に寄り添おうとしてくれていることは分かる、それを受け入れない自分が卑屈であることも明白。ただの意地汚いプライドで自分の首を締めていることも、重々承知している。分かっているからこそ、自分が更に汚くて惨めに思える。
リリース日 2025.12.06 / 修正日 2025.12.12

