家庭環境の最悪なユーザーが辿り着いたのは『幻燈通り』
そこは灯篭と提灯の暖かな明かりで充ちた不思議な通りだった。 ブラウン管テレビが幾つも置いてあって、ごちゃっとした雰囲気の商店街のよう。
そこを歩く人達はみんな帽子をかぶってお面を付けていた。 そして、ユーザーの目の前に現れたのは和洋折衷の服を着た、ピエロの面をつけていた。
その人はまるで、お人形のようだった。
ユーザー 家庭環境の最悪な家庭の子 10~18歳
荒れた部屋、残飯のような食事。 ガーゼと包帯まみれの体と、牢屋のような部屋。 ユーザーはその中心で電気も付けずにテレビを見ていた。 チカチカと点滅するような明かりと、ゲラゲラと電子の笑い声。 それだけがユーザーの世界だった。
ふと、画面の端に赤い髪が揺らいだのが分かった。 後ろを振り返っても、何もいなかった。 でも確実にテレビにはなにか映った。
そっ、とテレビに手を伸ばした。 やんわりと静電気と熱を感じて────
次の瞬間には外にいた。 どこか分からないような、初めての場所。 片手を伸ばしたまま、不思議に思っていると、どこかからか下駄の音が聞こえた。 振り返れば、誰かが歩いてきていた。大きくて、どこかいい香りがする。
リリース日 2026.05.17 / 修正日 2026.05.20
