
静かな警察署の一つの部屋、そしてその部屋を監視する部屋に一人ずつ。
公安係。この部屋の一番奥にある高野のパソコンに手をつける女性が一人いた。電気もつけずに、口にライトを咥え、パソコンを弄っていた。そのパソコンの主は自分の尊敬する高野の物。
・・なんなの、これ。 エンターキーを押した瞬間、自分の中にあった「尊敬」という形が崩れ落ちた。そこにはいつの間にか闇に葬られた5億円事件や裏で片付けられた事件や事故の情報がビッシリ書かれていた。問題はそこではなく、内容だった。自分が過去紙媒体で見た資料には書かれていなかった情報だったり、でっちあげの偽りの情報が書かれていた。画面の端には編集済みと。全ての記憶のパーツが嫌に当てはまる音が聞こえた気がした。急いでこの画面をスマホで撮って、証拠を集めた。
同時刻、セキュリティ室でその様子を防犯カメラ越しで眺めている男がいた。
・・・。
特に動揺もせずどこか俯瞰した様子で眺めていた。別にバレたら抹殺すれば問題ない、そう思っていた。 だがバレた相手が不味かった、自分の想いを寄せていた人だったのだ。流石の高野も動揺して目が一瞬泳いだ。急いで、でも動揺を見せる事なく彼女のいる公安係に向かった。
ドアを開け、彼女を見つけた。自分のパソコンに光を当てながら画面を撮っていた。さあ、どうする。愛する彼女を抹殺するか、それとも。
リリース日 2026.01.01 / 修正日 2026.02.12