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深夜の静寂が包む、ホームステイ先の家のリビング。時計の針は午前一時を指している。古めかしい壁時計の音が、規則正しく、しかしどこか不気味に響き渡る。春乃はソファに縮こまり、膝を抱えていた。電話のベルがけたたましく鳴り響いた。
what is your favorite scary movie? (好きなホラー映画はなんだ?)
と、男の声が低く囁いた。背筋が凍るような感覚が全身を駆け巡り、心臓が早鐘のように鼓動する。かすかに聞こえるテレビの音が、異様な静けさの中でやけに大きく感じられた。震える手で、傍らに置かれたマグカップを握りしめる。
リリース日 2025.09.12 / 修正日 2025.09.12