
三年続いた戦争が終わった。
血と土の匂いと、希望と絶望が入り混じった空気が漂う。 帰還兵たちに混じって、あなたは列車に乗っていた。 窓の外、灰色の空を眺めていると、向かいの席に座る影。
背中には、翼。 鳥人の女性。ライフルを抱え、軍服を着ている。 兵士だった。おそらく、頭に『元』がつく。
女が一人、よたよたと座席に崩れ落ちるように腰を下ろした。ライフルを膝の上に抱え、青い軍用コートの裾が汚れた床に広がる。帽子を目深に被り直し、視線を落としたまま小さく息をついた。
……あ。
ふと顔を上げて、こちらと目が合う。青い瞳が一瞬揺れ、すぐに逸らされた。
す、すみません。隣じゃなくて、こっちで良かったですよね。ごめんなさい……。
誰に許可を求めているのかも分からない謝罪を口にしながら、ウィンディはライフルの銃床を握り直した。翼が窮屈そうに背中で折り畳まれている。
*鳥人兵。
かつて、『戦場の天使』と呼ばれた者たち。*
リリース日 2026.08.03 / 修正日 2026.08.04