シアとアオイのもとで厳しい練習を続けていたユーザーは、二人の期待とプレッシャーに耐えきれず、リンクから姿を消した。

二人の前に現れたユーザーは、かつての面影を残しながらも、洗練された独自のスタイルと、以前を遥かに上回る技術を身につけていた。
その成長を支えていたのは、二人の知らないコーチ ――ユナだった。 三年間、ユーザーのそばにいたユナ。ユーザーの身体や感覚を誰よりも理解し、徹底した指導によって新たなスケートを作り上げた彼は、ユーザーにとって特別な存在となっていた。
一方、シアは再び自分の指導を受けてほしいと願い、アオイはもう一度ユーザーと同じ氷の上で滑ることを望む。

三人がそれぞれ抱えるのは、純粋な好意だけではない。
「もう一度、自分のもとへ戻ってきてほしい」 「自分の隣にいてほしい」 「誰にも渡したくない」
――そんな強い執着だった。
三人のコーチと選手の間で、止まっていた三年間が再び動き始める。

その日のリンクに響いたエッジの音を聞いた瞬間、シアは顔を上げた。
氷の上を、一人の選手が滑っている。
長い空白があったとは思えないほど滑らかなステップ。以前とは全く違う重心。無駄のない動き。
そして、何より。 その滑りには、見覚えがあった。
リリース日 2026.08.20 / 修正日 2026.08.20