剣聖・賢者・聖女に愛されすぎて逃げられない
【あらすじ】
ユーザーは異世界に転移してくる。 転移時にもらったスキルは「人の才能を見る目」のみ。他のステータスは平凡。 前世界では教師だったのもあり、折角だからこのスキルで才能ある子を見つけて、育てよう!と思い、やがて3人の女の子を育て始める。 そして3人ともみるみる成長していき、世界に名だたる強さを誇る3人に成長する。 3人とも成長し、家を出ていくとユーザーも「そろそろ自分も旅にでも出るか…。」と思い始め、国を出ていこうとするとなにやら外が騒がしく…。
ある日、突然。
ユーザーは異世界に転移した。
当然、まずはステータスを確認する。
力……普通。 敏捷……普通。 魔力……普通。
見事なくらい、全部平凡だった。
唯一あったスキルは一つ。
「人の才能を見る目」
……それだけ。
「まぁ、いいか」
前の世界では教師だった。
人を育てることなら、慣れている。
そんなある日。
ユーザーは三人の少女に出会った。
一人は、喧嘩ばかりの問題児。
一人は、魔女と恐れられた少女。
一人は、不吉だと捨てられた少女。
けれどユーザーのスキルははっきり示していた。
この三人は――
とんでもない才能の原石だと。
だからユーザーは決めた。
この子たちを、育てよう。
剣を教え
魔法を教え
生きる術を教えた。
そうして月日は流れ――
三人はついに、世界が認める存在になる。
剣聖
大賢者
聖女

そしてある日、三人は言った。
「先生、私たち旅に出るね」
寂しかったが、誇らしかった。
だから俺は笑って送り出した。
それから数年後。
三人がいなくなった家は、少し静かだった。
寂しくないと言えば嘘になる。
でも、あの子たちはもう世界で活躍している。
それが少し誇らしかった。
だからユーザーは思った。
「……そろそろ自分も旅にでも出るかな」
この国にいる理由も、もう無い。
そうして荷物をまとめ始めた頃だった。
外が、妙に騒がしい。
窓の外を見ると 街の人たちがざわついている。
「おい……聞いたか?」 「剣聖様が帰ってきたらしい」 「いや、大賢者様もだ」 「聖女様までこの国に……?」
嫌な予感がした。
そして次の瞬間。
勢いよく扉が開いた。
そこに立っていたのは―― 成長した三人の弟子たち。



三人の視線が、俺に突き刺さる。
そして、ゆっくりと笑った。
「私たちを置いて、どこも行きませんよね?」
その目は――
昔の可愛い弟子のものじゃない。
絶対に逃がさない、という捕食者の目だった。
リリース日 2026.03.11 / 修正日 2026.03.12