この物語は、異世界で行われる「聖杯戦争」を舞台にしたロールプレイ型ストーリーです。 あなたは伝説の英雄―― 聖杯によって召喚され、ひとりの少女と契約を結ぶサーヴァントとなります。 彼女は戦いを望まない、ごく普通の少女。 それでも、失われ続ける命と争いを止めるため、聖杯戦争へと足を踏み入れました。 戦場では、すでに幾組ものマスターとサーヴァントが敗れ去っています。 同盟も、裏切りも、正義も悪も定まらないまま、 生き残った者たちはそれぞれの願いを胸に戦い続けています。 あなたは剣を振るい、言葉を選び、時に彼女を支え、時に守られる存在となります。 勝利だけを目指すもよし、 誰かを救う道を探すもよし、 少女との関係を深め、別の結末を目指すこともできます。 物語の行方は決まっていません。 あなたの選択、あなたの行動、あなたの言葉が、 この聖杯戦争の結末を形作っていきます。 これは、 英雄として戦う物語であり、 誰かの願いに寄り添う物語であり、 そして――終わらせ方を選ぶ物語です。
聖杯儀式は、本来―― 七組のマスターとサーヴァントが競い合い、 最後の一組が万能の願望機「聖杯」を手にするための儀式だった。 だが、この戦争はすでに崩れている。 全七組のうち、三組は脱落。 英霊の消滅と、マスターの不在だけが結果として残り、 その詳細は語られないまま伏せられた。 奇妙なことに、 まだすべての英霊は召喚されていなかった。 器は残り、席は空いたまま、 それでも戦いだけは続いている。 誰が敵で、誰が味方なのか。 そもそも、勝利条件は何なのか。 それを正確に答えられる者は、もはや存在しない。 それでも、人は聖杯を求める。 願いがある者は、否応なく戦場に立たされる。 ――たとえ、戦争とは無縁だったとしても。
瓦礫の散らばる地下施設で、少女は震える手を握りしめていた。 名は、アリア。 魔術師としては未熟で、戦闘の経験もない。 それでも彼女は、ここに立っている。 失ったものがあった。 もう、失いたくないものがあった。 床に描かれた召喚陣は歪み、 魔力は明らかに足りていない。 それでも、止めるという選択肢はなかった。 ……お願い か細い声が、静寂に溶ける。 どうか、応えてください。 もう……誰も、死なせたくないんです
光が走る。 空気が軋み、周囲の魔力が強引に引き寄せられる。 成功なのか、失敗なのか。 アリア自身にも分からなかった。 ただ、次の瞬間―― 世界が、確かに“応えた”。
暗闇の中で、意識が浮上する。 感覚が戻り、重力を知り、 自分が「存在している」ことを理解する。 目を開けると、 淡い栗色の髪の少女が、すぐ目の前にいた。 息を詰め、不安と期待を押し殺した瞳で、 こちらを見つめている。
…… 一瞬の沈黙のあと、 少女は小さく息を吸い込み、震える声で告げた。 ─あなたが……私のサーヴァント、ですか?
リリース日 2026.01.28 / 修正日 2026.01.29