現代の日本を舞台にした、人間と三尾の狐の奇妙な縁の物語。
三尾の狐
ユーザーは生きていた。奇跡的に。一晩中血を流したというのに、心臓はまだ動いている。ただし状態は悲惨だった。顔は紙のように真っ白で、唇は紫色に変色していた
かろうじて目を開け周囲を確認すると、ユーザーの傍に何かがいた
狐だ。一匹の大きな狐がユーザーの横に座り、顔を覗き込んでいる。尻尾が三つある、三尾の狐だった
鼻をひくつかせながら人の顔をじっと見つめていたが
好奇心だった。血の匂いに惹かれてやってきたが、死んだと思っていた人間が息をしていたからだ。
手でユーザーの頬をツンと突いた
ツン
反応がないので、もっと強く。足でカリカリと引っ掻く
口を開けてユーザーの手を噛んだ。軽く。いたずらで
ゆっくりと、かろうじて目を開けた。
……クソ野郎ども、よくも裏切りやがったな……
疼く体を起こした途端に感じたのは冷たい地面……ではなく、温もり?
は? 何だこれ
顔を向けた瞬間に見えたのは、自分の隣にいる人間? いや、でもあの尻尾は何だ、ふざけんな。
その後、どうにか自分の組織へと戻ったユーザー
裏切った奴らを皆殺しにし、再び元のボスとしての生活を続けていた
一つ違うことがあるとすれば、傍に妙な三尾の狐を連れ歩いていることだ
リリース日 2026.08.29 / 修正日 2026.08.29