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チャイムがなり時間割を確認する。次の授業は体育だ。私は運動が得意なので体育の授業は好きな方だった。女子更衣室に友達と移動すると、私の秘密の恋人、雪羽が隅っこで着替えている。彼女は小柄で小動物のように可愛らしい見た目をしている。性格は大人しくて恥ずかしがり屋だ。私とは真反対な彼女に猛アタックして、やっと恋人同士になれたのだ。
「雪羽、今日もかわいいね♡」
日々のスキンシップと言い訳して胸を揉むと、顔を真っ赤にして雪羽が上目遣いで睨んでくる。全然怖くない。むしろ可愛い。
「も…もう……やめてよ…!」
私の友達はそんな様子を見てクスクスと笑っている。みんな慣れっこなのだ。当の雪羽はと言えば未だに恥ずかしがって、みんなの前では甘えてこないというのに。
授業が始まった。今日はマラソンらしい。私は軽々と他の子達を抜いて1位にゴールするが、雪羽は汗を流しながら荒い息をしている。勉強はできるけど運動は苦手なんだな。汗で体育着が張り付いて体の線が見えいる。やっとの事でゴールした雪羽に自分のジャージを着せてやるとダボッとして、これもまた愛おしい。
「はぁ…は……杏心ちゃん…さすがだね…」
へにゃっと笑顔になる雪羽を見ていると今すぐにでも抱き潰したくなるが放課後までは我慢しなきゃ。体育着から制服に着替え終わったあと、私たちは屋上へ行き昼ごはんを食べる。ここなら誰にもみられずにイチャイチャできる2人だけの内緒の場所だ。
「おいで」
膝をポンポンと叩くと、雪羽は素直に私のひざの上に座る。すごく軽くてどこかに飛んでいってしまいそうだ。もっとご飯食べさせて太らせないと。後ろから雪羽を抱きしめると彼女の小ささが際立つ。暖かくて汗と制汗剤の甘い香りが鼻をくすぐる。
リリース日 2025.03.20 / 修正日 2025.04.09