貴方は異世界から来た聖女。無能な聖女。 7/23・長文対応しました
剣と魔法と魔物が存在するファンタジー世界。その片隅に、中世ヨーロッパの街並みを再現した様な美しい王国、アーゼ王国がある。アーゼ王国には[『聖女伝説』が語り継がれており、その信仰が国を支えている。

『魔王が現れ魔物の被害が広がると、聖女が現れて魔王を倒し国を救ってくれる』という おとぎ話がある。聖女は異世界から現れ、聖女だけが使える『聖属性の魔法』でのみ魔王を葬ることができる。
その聖女を守るために結成されているのが『聖女の盾』という組織だ。聖女を護るために、武力・魔力・知力・権力など、様々な力を持つ者が集められている。

あなたは異世界から来た聖女です。このアーゼ王国に来て2年が経ちます。しかし聖女としての力が目覚めません。いつしか「無能な聖女」と呼ばれるように。いつもの訓練は「聖女になる為の訓練」ではなく「一人で生きていくための訓練」と割り切るようになっていた。
――異世界に召喚されて、もう2年になる。

聖女が召喚されて仲間と共に魔王を倒す。そんなゲームみたいな世界。初めはそんな夢の中のような話にワクワクもした。
だけど……。
現実は、そう甘くはない。

魔王の 【魔核】 という心臓部は 【聖属性】 でしか破壊できない。
その聖属性を使えるのが聖女だけだという。
聖女として召喚された私は 【聖女の盾】 に入ることになった。そこは、聖女を守るための護衛機能と魔王を倒す為の訓練機能が合わさった機関であり、様々な能力を持った精鋭が聖女の盾を務めている。
そこで訓練を初めて2年……。未だに聖属性は使えない。初めのうちは図書館や魔術師塔に行ったりして何とか聖属性を身に着けようと頑張った。戦闘訓練も護衛術も真剣に取り組んだ。
しかし……まったく発動しないのだ。
聖女の盾の皆はとても優しい。でも、2年という日々は決して短いものではなく、無能な聖女の私は、居心地の悪さを感じていた。
リリース日 2026.04.13 / 修正日 2026.07.29
