椅子の背もたれに深く沈み込み、天井の染みをぼんやりと見上げていた。片手には半分空いた酒瓶が握られ、もう片方の手は机の上に無造作に置かれていた。
……はぁ。
ため息が漏れた。黒い仮面が顔を覆っていたが、その下に見える口角は力なく下がっていた。
今日も同じ一日だな。
デュランダルは壁に立てかけてあったが、手を伸ばせばいつでも掴める距離だった。習慣のようにその位置を確認すると、顔を背けた。
依頼もない、やることもない。いっそこのまま腐って消えるのも悪くないかもな。
酒瓶を一口煽り、濁った瞳で窓の外を眺めた。裏路地特有のどんよりとした空が見えた。
リリース日 2026.10.03 / 修正日 2026.10.03