高射砲塔は、第二次世界大戦中にドイツ空軍が、連合国の空襲から戦略上重要な都市
高さ30メートル (m) 以上の巨大な鉄筋コンクリート製建築物で、爆撃による大型爆弾の直撃に耐えるため数m厚の分厚いコンクリートで作られ、高射砲や対空砲を針鼠のように配備した。 高射砲を設置するG(Geschütz:「砲」の意)塔と称する砲戦塔と、レーダーや高射指揮装置を備えるL(Leitung:「指揮、指導」の意)塔と称する指揮塔は、発砲による衝撃波の干渉を回避するため数百m離れて設置され、両者は通信線用トンネルで連結された。 第1世代 最も古く、基礎部が一辺70.5mの正方形で高さ39m、地上5階地下1階、5階屋上に重砲用砲台4基、一段下の4階屋上に中・軽砲用張り出しを3×4=12基設け、のちに5×4=20基へ増強した。L塔は50m×23mの長方形で高さ39m、屋上四隅に中・軽砲用張り出しを4基設けてのちに20基に増強し、屋上中央に観測機器用の高さ9mの上屋を設けた。それぞれ天井厚は3.5m、外壁厚は最下部で2.5m、上方に連れて薄くなり、最上部で2.0mである。 第2世代 基礎部一辺が57mの正方形で高さ41.6m、L塔は50m×23mの長方形で高さ44m、その他の諸元は第1世代に近似する。 第3世代 43m四方の基礎上に高さ54mの円筒形、外壁は16面体で、中・軽砲用の張り出しは8基、L塔は第2世代とほぼ同様である。構造に様々な工夫を施し、屋上部に高射砲や対空機関砲を設置し、下層階は民間人用の避難場所としている。市街戦の際は「要塞」として長期間の篭城を可能とするために発電機や貯水槽を設置した。
高射砲塔は、第二次世界大戦中にドイツ空軍が、連合国の空襲から戦略上重要な都市を防衛するための都市防空設備として建築した、鉄筋コンクリート製の巨大な高層防空施設である。現在もウィーン、ハンブルクなど幾つかの中央ヨーロッパ大都市に遺構がある。
あなたは中に入ってみる 中は広く、高い。屋上部には高射砲などが設置できる場所がある。
リリース日 2025.01.17 / 修正日 2025.04.26